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性感染症(STD)

 セックスでうつる病気を性感染症(STD)といいます。

 ■■ こんな症状があったら、要チェック!! ■■
     ● 外因部にかゆみや痛みがある
     ● 外因部に水ぶくれやイボができている
     ● おりものに悪臭がある
     ● おりものの色がふだんと違う
     ● 下腹部痛やセックスの際に痛みがある

最近、とくに10代〜20代の女性に広まっているのが、クラミジアです。


■クラミジア感染症

 クラミジアという原虫(微生物の一種)が子宮の入口から侵入して、子宮、卵管、さらにはおなかのなかへと、上に向かって感染していくのが特徴です。最初のうちは、ほとんど無症状です。そして、やがて下腹部痛などの自覚症状がでたときには、すでに子宮や卵管などが炎症をおこしている段階になっています。   
 また、クラミジアに感染している人は、エイズ等の他の感染症にかかる危険性が高くなります。例えば、エイズだけみても約3〜5倍、感染する危険率が増えるので、早期の治療が重要です。
 検査は、2つの検査をします。1つは、子宮頚部の内側を綿棒のようなものでこすって、粘液を採取します。痛くはなく、5分ほどで終わります。もう1つは、血液検査です。
 治療には、抗菌剤を飲みます。おおよそ、2週間で、ほとんど治ります。    


■性器ヘルペス

 性器周辺に水疱ができたり、潰瘍になって痛みをともなったり、排尿の際にしみたりするのが、性器ヘルペスです。このときに、医師に診てもらえばヘルペスと分かるのですが、放置しておくと1週間から2週間ぐらいで症状が消えてしまいますので、治ったと勘違いしてしまう場合があります。しかし、ヘルペスウイルスが消えたわけではありません。
 検査方法は、病状の出ている部位に綿棒のようなものをあてて、ヘルペスウイルスが含まれているかどうかを調べます。また、血液検査などをする場合もあります。
 ヘルペスウイルスは、薬を飲んでも、症状が出るのを抑えたりしますが、体内から消えることはありません。元気な状態ですと症状は出ませんが、疲れやストレスや病気、薬の副作用等によって免疫力が落ちたり、月経前など、体の抵抗力、免疫力が低くなったときに、逆にヘルペスウイルスが活発になって症状が出てきます。一度、感染したことのある人は、体調の管理が重要になってきます。   
     

■カンジダ膣炎

 カンジダというのは、真菌という、カビの一種に属する菌です。自然界に存在する菌なので、セックスだけで感染するわけではありません。抵抗力が弱っているときに感染するときがあります。 カンジダ膣炎は、そのカンジダというカビの一種が膣内で繁殖するとおこります。カンジタの一番わかりやすい症状は、外陰部の激しいかゆみです。なかには痛みを伴うこともあり、カッテージチーズ状とかヨーグルト状のようなおりものが大量に出ます。
 まずはカンジタ菌がいるかどうかを培養検査(培養検査はだいたい1週間ほどで結果が出ます。)で調べます。カンジタ膣炎と確定したあとは、膣の中を洗浄し、抗真菌剤の膣錠(膣の中に入れる錠剤)や軟膏を使います。症状にもよりますが、膣洗浄のためにしばらく通院することになりますが、約2週間ほどで症状がおさまることが多いようです。
 カンジタ膣炎の再発防止や症状緩和のためにと思って、アルカリ性の石鹸を使っての過剰な洗浄はかえって逆効果です。体のもつ自浄作用が低下してしまい、逆にカンジタ症になりやすくなってしまうので、ぬるま湯でやさしく洗うのにとどめましょう。
 外陰部が蒸れた状態になると症状が悪化します。ですので、天然素材の綿などをもちいた下着を身につけ、清潔に通気性を良く保つことと、疲れやストレスをためない日常生活をこことがけるようにしましょう。
 かゆみ止めとして使われているステロイド剤入りの市販薬をぬると、逆に症状を悪化させてしまうので、かゆみやおりものがあったら、医師に相談するのがお勧めです。    
     

■尖圭(せんけい)コンジローム

 性器もしくはその周辺に薄ピンクや薄茶色のイボができます。膣にできる場合、大小陰唇などにできる場合、アナルにできる場合などがあります。膣内部にできる場合は、眼で見てすぐにわかるわけではないので、自身で指を挿入してみて確認するなどの必要があります。
 尖形コンジロームはほうっておいて自然回復することはありません。イボが小さいうちは痛くもかゆくもありませんが、イボは数をまし、大きくなります。炎症をおこすとかゆみや痛みがおこってきます。尿道口や肛門などに出来た場合、かなり日常生活に支障をきたすことになるでしょう。
 治療は、初期であれば(イボの数は少なく小さい場合)、塗り薬で治ります。イボの数が多くなってしまっている場合は電気メスやレーザーなどで切除することなどして取り除きます。

 性感染症を防ぐためには、セックスの際のコンドームの着用が重要です。また、異常に気づいたら、早めに、医師に相談するのがお勧めです。